(10-9)家が売れた!買主の住宅ローンを通過させた裏ワザ
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何もない部屋に一人でいると、
引っ越して来た日のことから前日までの出来事がいろいろと思い出されます。
私自身物事に執着することは少なく、
特に家には思い入れというほどのものを持っているとは思っていませんでした。
でもその時だけは寂しい思いがしたことは間違いありません。
ぼーっとしているとある考えが頭に浮かびました。
この家を賃貸で貸すことにすればいいじゃないか、というものです。
賃貸料で住宅ローンを返済していけるなら売る必要もなくなる。
そう思うと一気に心が軽くなりました。
翌日近隣の賃貸料を調べてみると、
思った通り月々の住宅ローンの支払いと同額のようです。
今回の話がまとまらなければ家は売らないことを伝えようと
不動産会社の担当者に電話をすると、思いがけない返事がありました。
「ちょうど良かった。」
「今買主さんから審査に通りそうだと連絡がありました。」
詳しく話しを聞くと、
買主本人ではどこの銀行も受け付けてくれない。
しかし・・・
奥さんを申込人として打診をしたら受け付けてくれる銀行があった
とのことです。
すでに申し込みは済ませ、1週間ほどで結果が出るそうです。
しかも銀行からは問題ないでしょう、
という返事をもらえていると嬉しそうに話してくれました。
その時初めて知ったのですが、購入希望の家族は共働きだそうです。
赤ちゃんを連れておられたので、てっきり働いてないと思い込んでいました。
奥さんは正社員、勤務年数も年収も基準を満たしている
担当者は奥さんを申込人にすることを考えたそうです。
奥さんはもちろん、ご主人もそんな方法があることを思いつかなかったらしく、
半ばあきらめていたのだと後から聞きました。
そしてついに住宅ローンの審査が通ったのです。
担当者が電話ではなく、わざわざ訪ねて来て報告してくれました。
思えばこの担当者が一生懸命に買い手を探してくれ、
住宅ローンの審査が通らないと分かった後でも銀行を探し続けてくれました。
担当者の何とかしたい、
という気持ちから奥さんを申込人にするということを思いつき、
私の売りたい、買い手の買いたい、という願いを叶えてくれることになったと思います。
後日指定された銀行の応接室で売買契約が完了した時にはホッとしたのを覚えています。
そして担当者に、良い担当者との出会いに感謝していますと心からお礼を伝えました。
売り出しを開始してから2ヶ月と1週間で、私の家の売却は紆余曲折の末ようやく終わりました。
>>(10-10)家を売るのに失敗しない4つの注意点とは? へ続く